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薬剤表面散布による予防

シロアリ用薬剤によるカンザイシロアリ予防

新築時に全ての部材に予防処理を行うことによって、一定期間、カンザイシロアリの侵入を防ぐ事は、
理論的には可能です。
しかし、仮に処理されない面が一部でもあれば侵入されてしまう危険があります。
それとこれには薬剤暴露の問題もあり、居住者の方の健康を損なう恐れがあるために、一般的にはお勧めできません。
どんなに安全性の高い薬剤を使用するにしても、これだけの量を使用すれば暴露は免れません。

しかも、現状ではシロアリ用薬剤を使用するわけですので、効果は半永久的に続くわけではありません。

ホウ素系薬剤によるカンザイシロアリ予防

アメリカカンザイシロアリが有名になるに伴い、アメリカなどでよく採用されているホウ素系薬剤によるアメリカカンザイシロアリの予防が注目されています。
無機物で安全性が高いため、建材すべてに散布することができ、半永久的にアメリカカンザイシロアリの被害を防ぐことができる、などとうたわれているものもあります。

ホウ素系薬剤の特徴や謳い文句としては、主に以下のものがありますが、それぞれ、シロアリ用薬剤とどう違うのかを説明します。

①無機物で、自然分解されないので効果は半永久的。蒸発しないので人体にも安全。

シロアリ用薬剤は、有機物なので自然分解します。
ホウ素系薬剤を大量散布した場合はその分半永久的に残留するということです。
しかも、水には溶けるため、雨漏りや結露の多い日本の住宅事情を考えてのことなのかが疑問です。流れてしまったら効果はありません。

環境省が2001年に改正した内容に、ホウ素及びその化合物についての記載があります。

  • 2001年に水質汚濁防止法(1970)が改正され、排水基準に「ホウ素及びその化合物」が追加された。
  • 基準値はホウ素10mg/L(海域に排出の場合230mg/L)と定められた。
  • 1999年「水質汚濁に係る環境基準」の一部が改正され、人の健康に関する環境基準の項目、いわゆる健康項目に追加されている。
  • 環境基準値は、1mg/L以下と定められている。

…日本中がホウ酸だらけの住宅になってしまった場合、これで安全と言いきれるのでしょうか。。

②自然界にも存在し、生物の体にも必須元素として含まれている。そして目薬や食品の保存料としてもつかわれるくらい安全。人間は必要以上に摂取すると腎臓のはたらきで排出することができるが、昆虫などの下等生物はそれができない。

ホウ酸は、古くから刺激が少なく静菌作用を持つ防腐薬として用いられてきましたが、現在では、目の洗浄・消毒だけの使用に限られています。つまり、大量摂取は人体にもよくないということです。
人間でも、一度に多量に摂取した場合は死に至ります。
一定量を越すと毒になるというのは砂糖でも食塩でも薬剤でもみんな同じです。

余談ですがシロアリ用の薬剤は、ごく薄い濃度でも昆虫に殺虫効果をもたらすことができ、人体には極力影響のないものを使用するというのが基本です。(シロアリ用薬剤の原体には食塩以下の急性毒性の成分があるくらいです。)

以上、理想的な話につられて安易にホウ酸処理に走ってしまうことの怖さがおわかりいただけたかと思います。